《 ハンス・J・ウェグナー / Hans J. Wegner 》

《 ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー / Hans Jørgensen Wegner(1914 - 2007)》

ハンス J. ウェグナーの写真


デンマークの家具デザイナー、ハンス J. ウェグナー(1914-2007)は、「デンマークデザインの黄金時代」を築いたデザイナーの一人です。「マスター・オブ・ザ・チェア」の異名を持つ彼は、生涯で約500点もの椅子をデザインし、数々の名作を世に送り出しました。(彼の作品は、シンプルでありながら豊かさと奥深さがあり、家具を超えた趣を私たちに感じさせてくれます。)

1914年にデンマークのトゥナーで生まれたウェグナーは、18歳で家具職人としての修行を終え、コペンハーゲンの芸術工芸学校で学び、在学中から造形美、機能性、快適さを兼ね備えた椅子のデザインに取り組み、1938年のコペンハーゲン家具職人組合の展覧会でデビューを飾りました。
その後、アルネ・ヤコブセンやヨハネス・ハンセンといった著名なデザイナーや職人と協働し、類い稀な才能をさらに伸ばしていきました。

1943年に自身のデザインスタジオを設立したウェグナーは、カール・ハンセン&サン社のホルガー・ハンセンとの協業により、1940年代にはYチェアを含む4脚の象徴的な椅子を立て続けに生み出しました。これらの作品は、ウェグナーの素材への深い理解と、熟練した職人の高度な技術の融合を象徴しています。

ウェグナーのデザインしたチェアの写真


ウェグナーの功績は国際的に高く評価されており、ルニング賞やミラノ・トリエンナーレ金賞など多数の賞を受賞しています。
1959年にはロンドンの王立芸術協会より王立名誉工業デザイナーの称号を、1995年には王立デンマーク美術アカデミーの名誉会員の称号を、1997年には王立美術大学より名誉博士号を授与されました。
ウェグナーの作品は、ニューヨーク近代美術館をはじめとする世界の主要なデザイン博物館に収蔵されています。ウェグナーはデンマーク随一の多作な家具作家であることでも知られており、生涯に渡って 人々の暮らしに寄り添う家具を追求し続けました。
彼の作品は、造形美と機能性という相反する要素を見事に融合させた、デンマーク家具デザインの礎として、現代にも大きな影響を与え続けています。



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ハンス J. ウェグナー / Hans J. Wegnerの作品

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