このキリムは、トルコ内陸部のアナトリア地方の中心地コンヤの近郊で生活していた遊牧民によって織られたオールドキリムです。
当時は、穀物を入れる袋(CUVAL : チュワル)として作られましたが、後世、美しい刺繍(ジジム)の残った表面だけをこのような小さなキリムラグ(YASTIK : ヤストゥク)として蘇らせたものです。
(チュワルの裏面は、通常、染めていないシンプルな単色のキリムでできています)
また、コンヤ地域とその南部の地中海地方を隔てるトロス山脈の山岳地域には、古くから多くの遊牧民が暮らし、高度が高く冬の寒さが厳しいため、彼らが育てる羊からは質の良いウールが採れ、キリムの産地としても有名です。
特にこのチュワルキリム(ジジム)は、実際に穀物袋として使われていましたが、現在では非常に色・織り共に美しく残っていて、素敵な風合いを醸し出しています。織り手のセンスの良さ、几帳面さが伺える逸品です。
サイズ的には、テーブルやボードの上に置いたり、玄関マットや、床に置く絵、壁に掛けるタペストリーなど、インテリアのアクセントとして、住まいに落ち着いた雰囲気を与える一枚として、ご使用いただければ最高です。